nTopologyは、先進的な設計製造のためのエンジニアリングソフトウェアです。
“Additive Manufacturing (AM、積層造形)のメリットを徹底的に生かした軽量且つ堅牢なコンポーネントの効率的な設計、製造を可能にする”という目的で、nTopology社(米国、ニューヨーク)が2015年に設立されました。
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基幹製品のnTopologyは、Implicit function (陰関数)による全く新しい概念でのモデリングカーネルをコア技術としています。
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CADモデルをインポートし、ラティス対象部を設定後、ラティスの種類やパラメーターを変更しながらの繰り返し検討、シミュレーション、AM向けに直接(STLを介さずに)エクスポートすることができます。
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複雑且つ最適化されたラティス(格子)構造による高性能コンポーネントを効率的に設計、最適化、AMまでのエンジニアリングワークフローを従来とは次元の違う速さと精度で可能です。
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Implicit function に加えてField-Driven Designという“データ+アルゴリズム”による手法を組み合わせることで、ワークフローとノウハウを蓄積し、新規コンポーネントへの再利用が可能なこともnTopology
の大きな特徴です。
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トポロジーオプティマイゼーションにも、この新技術が力を発揮します。
部品の外郭構造とラティスの接合部分のラウンド処理。Implicitカーネルで無理なく処理可能。
ラティス内部形状も、どんなに複雑であってもImplicitカーネルで無理なく処理可能。
nTopology社沿革
2015年に、Bradley Rothenbergはニューヨーク マンハッタンでnTopology社を設立しました。AM用の非常に複雑な部品を迅速に設計できるようにする、というビジョンを掲げました。 Bradは、エンジニアが目標としている複雑かつ高性能なラティスジオメトリを、従来のツールでは処理することができないと認識し、 nTopology Element(初期の製品、ラティス設計に主眼をおいていた)を開発し販売しました。最初の2年間で、航空宇宙、自動車、医療、消費財の主要ブランドの一部が顧客となりました。
その後、顧客での種々の課題を見ながら、 nTopologyを開発してきました。ラティス設計機能をさらに強化すると同時に、AMのメリットを最大限に生かすために、エンジニアリングワークフロー全体に対応しました。
nTopologyの顧客はプロセスを高速化し、エンジニアリングのノウハウを高めて資産とし、再利用するという成果を得ています。
連携ワークフロー
既存のツールと適宜連携しながら、ラティス設計やシミュレーション結果での最適化を含む、AM向けの全てのエンジニアリングフローをnTopologyで行えます。
Implicitジオメトリカーネル
Implicit Geometry Kernel (陰関数によるジオメトリカーネル)は、超高速な計算処理による正確なソリッドモデルを保証します。(Brepベースモデラーで発生するような幾何エラーは、論理的に発生しません)
Implicitカーネルの基本概念について
計算式で定義される境界の内側領域(値がマイナスの領域)をソリッド領域としています
フィールドドリブン設計
設計、シミュレーション結果、および製造用データなどを、値の集合(フィールド)として部品モデルにインテリジェントに埋め込むことができます。 コンピューテーショナルエンジニアリングによって、設計・製造におけるジオメトリのボトルネックを解消します。 よりスマートかつ複雑な設計で製品へのパフォーマンス要求を満たすことができます。
熱交換器の各種フィールドをラティスに反映させた例
迅速な繰り返し検討
上記の画期的なコンピューテーショナルモデリング技術を利用することで、これまで以上に多くの設計・製造案を評価することができます。 競争力の高い製品の迅速な市場投入が可能です。
エンジニアリングノートブック
従来は、作業別に分断されたソフトウェアとデリケートなCADモデルがチームを減速させ、イノベーションを抑制してきたと考えられます。 Engineering Notebooks機能により、価値のあるエンジニアリングワークフローを獲得保存、再利用、および応用展開できます。貴重な情報がこれまでになくアクセスしやすく、共有しやすく、インテリジェントになります。チーム間のコラボレーションを強化し、プロジェクトを継続的に推進できます。
トポロジ-最適化
トポロジー最適化機能により、編集可能なジオメトリを素早く生成します。Implicitカーネルのアドバンテージにより、形状スムーズ化の手間は不要です。
STLを経由しないでスライスデータ化
スライスデータをImplicitモデルから直接生成し製造に使用できます。メッシュファイルで発生するあるような煩わしさ(取扱いにくい、スライスできないなど)とは無縁です。
エンジニアリングチームの働き方を再考
能力の高い企業は、革新的な技術を使用してすべてのエンジニアリングプロセスをストリーム化し、最高の製品をより迅速に設計し、高度な製造技術を活用します。 エンジニアリングのノウハウが今日の競争優位性に重要であり、nTopologyはメンバーの持つ貴重な経験と情報にもっとアクセスしやすく、共有しやすく、そしてインテリジェントにします。
革新に向けて加速を
nTopologyによって多くの案をより速く検証できます。組織はより効率的に、エンジニアはより生産的になります。なぜなら、nTopologyが提供するワークフローによって、エンジニアが解決しようとしている問題に焦点を合わせて作業できるからです。従来の3Dツールを使用した場合に発生しがちな低付加価値タスクに時間を費やすことはありません。
目的別使用例
nTopologyによって、設計、シミュレーション、製造チームの知識とデータを完全に統合しつつ、複雑で高性能な部品をより短時間で設計できます。 今日の高度な製造技術を生かすために、エンジニアは機能要件を“定義ー保存ー再利用ーさらなる高度化”を迅速に繰り返しながら、かつてなかったような部品を設計することができます。
nTopologyによって、医療用インプラントの設計におけるプロセスとワークフローの再現性が確保され、規制基準への準拠が可能となります。高い医療基準を維持しながら、与えられた最小限の時間内で設計検討を素早く繰り返すことができます。骨の成長に最適化された生物学的インプラントにも効果を発揮します。
AMの波は自動車業界にも来ています。 nTopologyは、部品設計の反復検討、生産、工具治具準備にAMを活用するための、エンジニアリングチーム向けのソリューションを提供します。 コミュニケーションのボトルネックを減らし、短時間でより多くの設計検討を実施し、製品がより軽量で高性能になるように設計できます。 先進的な製造プロセスを利用して競争上の優位性を得るために使用されています。
製品開発で革新し続けることが、競争に勝つためのキーポイントです。 nTopologyは、設計およびエンジニアリングチームがコミュニケーションのボトルネックを減らし、短時間でより多くの製品案を検討し、より軽量でスマートな新製品を設計できる環境を提供します。 この業界のリーダーは、革新的な製品を開発し、高度な製造プロセスを利用することによって競争上の優位性を得るためにnTopologyを使用しています。